アメリカ音楽の聖地を訪ねる~ナッシュビル(カントリー音楽のキャピトル)

東西に細長いテネシー州の中央に位置する州都ナッシュビルは、言わずと知れたカントリー音楽の中心地です。ナッシュビルが「ミュージック・シティUSA」と呼ばれるようになったのは、1960年代にダウンタウンに多くのレコード会社と録音スタジオが造られ、ミュージックロウ(Music Row)と呼ばれる地区が形成されてからです。1960年代の最盛期には、全米で発売されるレコードの半分以上を制作していたと言われています。「ナッシュビル」という言葉自体がカントリー・ミュージック業界を表すように、カントリー・ミュージック殿堂博物館、ベルコート・シアター、ライマン公会堂などカントリー・ミュージック関連施設が観光客に人気です。

◆カントリー・ミュージック殿堂博物館(Country Music Hall of Fame and Museum)
 ダウンタウンの中心にあり、建物の窓はピアノの鍵盤を、円形ホールの屋根はLPレコードからCDへの変遷をイメージしたものとなっています。最新技術を駆使した展示も興味深いですが、楽譜
 レコードなど貴重なクレクションを保存する公文書館としての役割も重大です。まず25分間のフィルムを見てから3階に上がりますが、セピア色のポスターから、ヒット曲の初版レコード、スーパースター
 の800点の舞台衣装や、600点の楽器などの貴重なコレクションは、カントリーに興味のない人でも楽しめます。なかでもエルビス・プレスリーのゴールド・キャデラックは見逃せません。